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旧小笠原家書院築400周年記念祭「小笠原資料館25周年特別企画展」が開催中です

2024-11-15

1600年(慶長5年)に徳川家康から小笠原長巨(おがさわら ながなお)が伊豆木(現在の長野県飯田市伊豆木)に千石を賜り、小型の城郭をなす居館を構え居住し、その後1872年(明治5年)の帰農に際し、書院と玄関のみを残して建物が取り壊されました。書院は1624年(寛永初年)頃に小笠原長巨が建立。「田」の字型に四つの部屋で構成されており、当時は接客に使用され居館の中でも最も重要な建物でした。豪放な大菱欄間や北側の大床、南側床下の崖からせり出した縣造りも含め、近世初期の豪族の邸宅を示す貴重な遺構として、1952年(昭和27年)3月に玄関とともに国の重要文化財に指定されています。

 
書院の向かい側に建つ小笠原資料館は、妹島和世と西沢立衛の建築家ユニット「SANAA」(2010年にプリッカー賞を受賞)の設計で、1999年(平成11年)に竣工しました。壁面には幅広くガラスを使用し書院を上からの角度で見渡せ、建物裏側の法面に沿って長く緩やかに湾曲した形状や6本の柱で支えている構造は建築的に非常に珍しいものです。この資料館には伊豆木小笠原家の系譜図、歴代の花押、鎧兜、陣笠、刀、矢など、伊豆木の地を治めた豪族・小笠原家を知る上で貴重な資料が展示されています。

 
今年、この書院が築400年を迎えることから、地元の三穂まちづくり委員会が組織する旧小笠原家書院築400周年記念祭実行委員会が主催となり、「旧小笠原家書院築400周年記念祭」を開催しており、10月26日には記念式典が開催されました。この式典では、コロナ撲滅を祈願した弓術演技のパフォーマンス、飯田市美術博物館・織田副館長による小笠原氏に関する記念講演、そして鯖寿司や記念手ぬぐいの販売などが行われました。
また現在は小笠原資料館の25周年を記念して、「『信濃衆』と呼ばれた特別な旗本~伊豆木小笠原家、座光寺家、知久家~」と「妹島和世+西沢立衛/SANAA 小笠原資料館25周年特別企画展」の2つの企画展が12月27日まで行われており、当社も協賛しています。
書院や資料館を分かりやすく、親切に紹介してくれる説明員の方も常駐しています。ぜひご来場下さい。

旧小笠原家書院、小笠原資料館の概要

住所 長野県飯田市伊豆木3942-1番地
TEL (0265)27-4178
開館時間 3/1~11/30は9:00~17:00
12/1~翌年2/末は9:00~16:00
休館日 月曜、祝祭日の翌日、年末年始(12/29~1/3)
入館料 大人 300円 (団体(20人以上)200円)
小中学生 150円 (団体(20人以上)100円)
Webサイト 飯田市ホームページより
https://www.city.iida.lg.jp/site/yuiturn/page-eid553.html
駐車場 無料
※県道491号(親田中村線)沿いの東側(JAみなみ信州三穂支所の近く)ですのでご注意下さい。